ボローニャFCと食パン
先日の休日出勤で、事務所にて一人ぽつんと出勤していた時のこと。
パソコンをカタカタと操作して商品注文の受注作業をしていると、仲の良い営業部の先輩から電話がかかってきた。
この先輩、とにかくおしゃべり好きで、一度話し出すと一方的かつ長尺でのトークタイムが始まる。(大体の話が面白いので許している)
電話の内容は担当のお客さんの注文で、それ自体は30秒くらいで終わって…
「そういえば、昔こんな事あったよなぁ」
そこから僕が営業部に所属していた時の思い出話にフェーズを移行していくのでした。
当時、インデックス大阪で行われた大規模な食品展示会に営業の先輩たちと参加した時の事。
西日本の各地から多くの食品メーカーが参加し、あの大きなインデックス大阪にメーカーのブースが所せましと立ち並んでいました。
当時の僕はそれくらい大きな規模の展示会に参加するのは初めて。
営業活動は程々に、各ブースをウロウロと見て回ってました。
すると「ボローニャFC」と書かれた食パンメーカーを発見。
それなりに海外サッカーが好きな僕はこう思いました。
「え、ボローニャFCじゃん!親会社って食パンメーカーなんだ!すげえ!」…と。
当時、海外で活躍していたサッカー日本代表DFの冨安がイタリア セリアAのボローニャFCに移籍した事で大きな話題を呼んでいました。
そこで、すぐさま先輩(サッカー好き)に「面白い会社がありますよ」と呼びつけ、ブースに立っていた営業マンに話かけました。
(※基本的に、展示会は客が来なければずっと暇で、時間を持て余した営業マン同士が立ち話をする事もしばしばあります)
どんなパン売ってるんですか?僕はこういう会社の者でして…。などと当たり障りのない話をして、満を持して僕は「最近冨安が移籍してきてすごいですね!」と鼻息を荒げながら言いました。
「え?なんですか?」困惑した顔をする営業マン。
「サッカーの冨安、ボローニャFCに移籍したじゃないですか?」
「あー…それはうちとは関係ないですねw」
え、どういうこと?もしかして名前が一緒なだけ?
ようやく理解して、「ヤバい」と思いながら先輩を見ると満面のニヤケ面。
帰り道、散々先輩たちにイジラれ、サンプルでもらったデニッシュパンを齧りながら帰路につきました。
ここまでの話を10分近く繰り広げ、先輩は電話を切りました。
最近、ボローニャFCからアーセナルへ移籍した冨安。合流から間もなく目覚ましい活躍をする冨安を見て、この話を思い出したそうな。
冨安選手、頑張って!